村井村

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31 2017

DAW無し、フリーソフトのみでボーカルミックス

 とりあえず前置きは良いのが思いつかなかったので単刀直入に言うと、この記事は「DAWを持っていない人でもフリーソフトのみでボーカルをミックス」する方法を紹介するページです。
 ちなみにニコラッパーを想定してます。ボカロのMIXとかいまだにわかんねえので聞かないでください。音楽の本質はDIYにある。


 そんなわけで、これがトラックです。5分で作りました。良いDAWがあるとトラックが5分で生成できます。DAWは偉大です。

 (ちなみにラッパーのれしぁ氏のミックス方法聞いたらほぼ一緒でした。なのでこの記事は「ほんともうミックスやったことない」くらいの初心者向けとして捉えてください。多分ある程度やったことある人はだいたい知ってる内容です)


 勿論、ここに書いた方法がベストとは言い難いですし、僕自身もいくつも方法を持っていますし、僕はMIXがあまりうまくありません。
 つまり、ここに書いてある方法は、人類が得た数あるMIX方法の一つでしかありません。君も人類なら、自らのMIX方法を手に入れよう。音楽の本質は人類の進化にある。

必要なソフト


【SOUNDENGINE】
 波形を弄るのに使います。

【RADIOLINE】
 波形を合成するのに使います。

 この2つはここからDLできます。

【Audacity】
 波形を弄ったりするのに使います。でも僕はこいつの使い方が良くわからないので、今回はMP3のデコード(mp3をwavにするアレ)にしか使いません。ピッチやテンポを変える事ができる便利なやつなので、DLしたトラックが自分の声の音域と合わない場合や、nightcoreをやりたい場合はこいつを使うと良いかもしれません。

 DLはここから。

 あと今更だけど、探したらこれよりもいいフリーソフト多分あります・・・。
 まあ手順は対して変わらないので、あんまり気にしないで行きましょう。
 音楽の本質はあまり細かいことを気にしないことにある。

手順


 こんな順番でエフェクトを掛けていきます。
・エンハンサー
・ノーマライザー
・ディエッサー
・イコライジング
・コンプレッサー
・その他エフェクト
・トラックと合成
・マスタリングリミッター

 そうこうしている内にボーカルトラックが届きました。今回教材としてボーカルを提供してくれたのはれしぁさんです。


 ちなみにれしぁさんのボーカルが「すでに音質ええやんけ!」って人は、とりあえずこの記事の最後の方まで飛びましょう。

 では、これを今から料理していきます。

 ちなみに彼の録音機材はこれです。



 音楽の本質は「使えるものは使える」にある。

1.エンハンサー


 とりあえず手元にボーカル音源がありますね。

 これをSOUNDENGINEにぶちこむとこう表示されます。最初の方の砂漠地帯はサバンナではなく「長かったイントロの名残」です。無視してください・・・。
m1.png

 もし貴方の音源がこのように表示されたら、ここを「2」にしましょう。
m3

 するとこうなります。
m2.png

 こうしとかないと、ソフトによってはエコーのかかり方が変だったり、読み込みが変だったりします。今回の場合だと確かエコーのかかり方が変になったような・・・・(未確認)。
 まあ具体的に言うとモノラルをステレオにする作業でした。

 はじめから波形が2本表示されてた場合はモノラル化しましょう。ここをこうすればOKです。
m4

 これはステレオで録音されたものをモノラルにした作業です。

 あとこれってエンハンサーって呼んでいいのかな。恥ずかしい思いするかもしれんからあんまり外ではこの作業の事そう呼ぶなよ!

2.ノーマライザー


m5.png

 何をやったかというと、簡単に言ば音を大きくしたアレです。
 ほら、大きくなったろう。

3.ディエッサー


m6.png

 SOUNDENGINEはプリセットで様々なエフェクトがあるので、細かい数値はいじらなくてよいのがよいです。
 違いが分かりますでしょうか。何をやったかというと、高音のうるさい奴を抑えたって感じです。
 具体的に言うとサ行のノイズ(歯擦音)を殴ることに特化したコンプレッサーってやつですね。コンプレッサーはまあ次の次に説明します。
 あと終わったらノーマライズ。

4.イコライザー


 高音は殺しました。次は低音を処理します。ここにイコライザーがあります。いい感じに低音を抑えてください。
 ここはもう宗教なので、好きにしてください。低音を抑えると音がクリアになった感じがして、プロっぽい音になります。
 逆に高音と低音をカットすると(その音域の音量を下げるハイカラな表現)、ラジオっぽくなります。
 よりラジオっぽくするなら「アイソレーター」ってエフェクトがあるんですけれども(後述)。
 とりあえず今回はこんな感じで(目分量)。
 低音を抑えて、(ディエッサーで削られ過ぎた感ある)高音をやや持ち上げました。
 低音を抑えると籠ってる感とかポップノイズとかある程度ごまかせます。
m7.png
 気に食わなかったら3の時点で上書きせずバックアップ取っておいて、こっから何度もやり無しましょう。
 音楽の本質は試行錯誤。
 あと終わったらノーマライズ。

5.コンプレッサー


 みんな大好きコンプレッサーです。音圧を稼ぎ音を派手にするアレですが、無宗教故に音圧教の教義には触れないで、ここは大人しくボーカルコンプを選びましょう。
m8.png

 コンプレッサーとはなんぞやというと、まあ要するに閾値よりも大きい音を抑える装置です。全体の音量を均一にしてくれる感じです。ちなみにリミッターはこれの強いバージョンだと思えばOK。

 あと終わったら勿論ノーマライズ。

 さて、以上1~5のエフェクトを掛けたものがこれです。聴き比べてみてください。

処理前

処理後



 あんまり違いないかもですが、まあなんとなく音が安定した気がするではないでしょうか・・・・?

7.その他のエフェクト


 よく使うやつ紹介します。

【チャンネルディレイ】(サラウンド)
 音を左右に振ります。理屈を話すと、まあ波形を微妙に前後ずらしてるんですね。3つあるので好みのやつ選びましょう。
 僕はコーラスパートとかに使ってます。

【ラジオサウンド】(アイソレーター)
 文字通りラジオっぽくしてくれます。音が安定してて好き。

 まああとは好きに触ろう。ある程度プリセットあるので、用語わからんくても多分大丈夫!

8.トラックと合成


 トラックをaudacityを通して(べつに午後のこーだでもいいけど)wavにデ・コードして、RADIOLINEにぶち込みましょう。
 で、ここでコーラスとかのトラックも一緒に入れます。実は用意してあったものがここにあったんですね。ハウツー番組の常套手段です。
 4トラックしかないからそれ以上の場合はピンポンしなければなりません。ピンポンとはつまり、4トラックをミックスして1トラックに集約して、またミックスして・・・みたいなあれです。ファイルが行ったり来たりするのでピンポンだそう。ほう。
m9.png

 エコーつけたり、音量バランス調整したりしてね。画像でボーカルが始まるまでにヤケに空いてるのは、長かったイントロの名残です。だから気にしないで・・・・。

9.マスタリング


 好きなだけ音圧を稼げ。
 と言いたいですが、まあ、そこは我らがSOUNDENGINE、プリセットを選んでおけば万全。
 さっきミックスダウンした音源にこれを通せば終わりです。
m10


 まあ最低限でこんな感じです。たぶんこんな感じ。あとは自由にやりましょう。
 午後のこーだの女の子の起動画面を見ましょう。
 mp3にコーディングしましょう。
 それでは完成品をどうぞ。



 そんでもってこれが、「なんもSOUNDENGINEでいじってない、ただミックスしただけ」音源です。


 あ、あんまり違いない・・・とか・・・・そういうのは無しにしません?

10.ちなみに


 DAWがあればこれら作業が1つのソフトで完結します。

 参考までに、僕が使ってるDAWはAHSのMUSICMAKERというやつ。
 
 アフィ登録してないのでクリッコしてもおれには1円も入らない。

 中身はドイツMAGIXの製品のローカライズで、メリットとデメリットを紹介するとこんな感じ。

【メリット】
・安い
・付属のシンセの使い勝手がいいしループ素材も豊富

【デメリット】
・よく落ちる
・マイナー

 まあメリットの「音が多い」も、他のDAWでも素材多い奴は多いし、欲しければ後から拡張できるのでそこまでの強みでもないかもしれない。結局メインシンセはsynth1とかに落ち着いてしまうしね(軽い、使いやすい、フリーの三拍子そろった最強のシンセvstだ)。
 でも、プリセットのシンセはガチだ。有能。ギターとかのエフェクターもわりと有能。勿論ピアノやギターの音もその辺の無料音源と比べると凄く良い音が出る(と、思う)。まあ要するに「良い音が欲しけりゃ金を出せ」ってことですね。わかりやすい!
 ちなみに今回のトラックはこれのプリセット素材だけで作りました。
 一方、デメリットも「よく落ちる」のはDAWの宿命感ある。
 ただ、「マイナー」なのはほんとバグった時とかに調べても出てこなかったりでちょっと困るかも。「このVST入れたけどうまく動かない。ほかの人どういう設定してる?」って調べようにも・・・っていう。

 まあ僕自身色々使って比べたわけでもないですが。
 じゃあなんでMM使ってんの?というと、今は亡きDTMマガジンで体験版が付いてきたからですね。
 つまり、結論から言えば、DAWなんてとりあえず体験版使ってみてなんか出来そうだったらそれにしとけってことです。
 迷っても仕方ないし、完全無欠なDAWは多分ない。
 あとVST(追加プラグイン)で拡張できるし、AHSとかは萌え絵つけてループ素材集とかも売ってる(かの有名なゆかりさんとマキさんのバンドだ)。
 自由に自分の制作環境をカスタムしよう。

 音楽の本質はその自由さにある。

11.いや、音楽の本質はDIYだ



 元々のれしぁさんの録音環境がすでにええやんけ。って人は録音環境を整えましょう。
 これでみんなに差を付けろ。
 とりあえず以下のものがあれば、安マイクが良いマイクに化ける(と思います)。

・ポップガード
・リフレクションフィルター

 聡明なあなたはこの2つをさっそく画像検索したでしょう。
 そして、自分で作れそうと思ったでしょう。

 まあたぶん作れるので頑張ってください。

 それでも音が良くならないなら、頭からマイクごと毛布被って録音しましょう。
 そしたら多分残響音とかだいぶよくなる(かも)。

 この編は僕はボーカリストでないので正直よくわかんないっすわ・・・。

 音楽の本質はその無責任さにある。
 

 なお、
m11.png



 こっそり追記。
 言い忘れてたけど、「フリーソフトのDAW」は実在するので、まあそれ使ってしまってもいいんじゃないでしょうか。
 Podium Freeとか。
 そんとき選ぶときの注意点は「VST」が使えるかどうかだと思います。
 別会社のDAWを1台のPCに入れたりとかは・・・・さすがに怖くてやってないですが。
 じゃあフリーVSTも紹介すりゃあええやんってなるでしょうけど、とりあえずsynth1を入れとけ。これはガチだ。
 面白いエフェクターが欲しいなら間違いなく「Glitch」だ。これ入れるだけでだいぶhip hop(?)になる。
 まあとりあえず、「フリーDAW」と「DAWを導入して最初に有ったら助かると思うフリーVST」の話でした。

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